ハンモックにゆられるような心地っていいよね。blog

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【本】凪良ゆうさんの 流浪の月 を読んでみた(ネタバレ)

今年の本屋大賞を受賞した、

凪良ゆうさんの、『流浪の月』を読みました。

 

新しい人間関係の形を描いた作品でした。

素晴らしかったです。

すごい着眼点と細かい心理描写で、

物語に引き込まれ、

気が付けば一気読みしていました。

 

読み終わって、

主人公の2人が愛おしく、

2人でいることで、救われますように。

幸せでありますように。

という気持ちになりました。

 

この本を読んで、

最近読んだファクトフルネスという本を思い出しました。

 

ファクトフルネスの内容は

人の持つ本能により、 人は事実を歪んで捉えてしまっていて、 

ほとんどの人が 間違った見方で世界を理解した気になっている

という内容です。

 

人は、よくあるパターンで物事を理解した気になり、処理します。

『流浪の月』でも、人々の思い込みがその世界を作っています。

 

19歳の大学生が9歳の女の子を誘拐するという事件があり、

世間は、大学生の文に対して、異常者と決めつけます。

でも、実際は、文は9歳の更紗に何もしていません。

真実は、更紗にとって文は救いだったということです。

 

警察や友人に、文はいい人だと話しても、

真実を事実とは受け止めてもらえず、

彼女が彼を擁護するのは

ストックホルム症候群(犯人との間に心理なつながりを築くこと)

によるものだと決めつけられます。

 

そんな2人が一緒にいる事を

世間は放っておいてはくれません。

でも

孤独な2人は、お互いを心底必要としていました。

周りの人間の善意は、

彼女にとって

ひとつも善意ではなかったのです。

 

 

情報を鵜呑みにしないこと。

他の可能性を常に考える事。

私のやさしさは、人にとって本当に必要な優しさかを考えること。

人それぞれだと思うこと。人の事をとやかく言わないこと。

 

物語が面白く、楽しめたとともに、

自分のことを振り返る気持ちになりました。

 

さすが本屋大賞受賞作。

読んでよかったです^^