【健康】【本】「血流がすべて整う暮らし方」を読んでみた。内容まとめ
「血流がすべて整う暮らし方」という本を読みました。
この記事では本の内容のについてと、感想を書いていきます。
はじめに、不調を抱えるひとへのメッセージとして
◎自分の体からの声をしっかり聞くこと
◎現代の病気のほとんどは「生活習慣病」なので、
日々の暮らしを整えることが大切
とあります。
そして何をどう整えていけばいいかというと、
◎「血流」を整える
◎ 改善努力の時機(タイミング)を知ること
季節に合った過ごし方、時間にあった過ごし方を知って、
血流を整えれば、体調、そして人生が好転していくと書かれています。
◆漢方では、「女性の体は血が基本」という考え方がある
◆東洋の考えのひとつに、
自然と人とを一体のものと考えて、
自然の変化やリズムと対応しているという考え方
(=天人合一)がある。
【血流の働きについて】 ー 血流は全身の機能を維持している ー
西洋医学的に血液は全身を流れることで5つの大切な働きをしている。
①水分を保つ
②酸素・栄養・ホルモンを運ぶ
③老廃物・二酸化炭素を回収する
④体温を維持する
⑤免疫力によって体を守る
これに加えて漢方では⑥精神活動を支える
という役割を持つと考えている
漢方では血流といった時には
「血」の流れであると同時にそれは「気」の流れをも意味している。
(「気」=元気や新陳代謝のエネルギーのこと)
気 には大きく5つの働きがある
①動かす
心臓の拍動や肺の呼吸、消化器の消化など、体のさまざまな臓器を動かす働き。
血もこの作用によって動かされ、心が動くのも気のエネルギーによるもの。
②温める
体を温めることで、それぞれの臓器を活発にする働きがある。
体をどんなに温めても冷えが治らないという人は、気の温める力が不足していることが多くある。
そこにいるだけで場の空気を温めてくれるひとは、気を温める力が高いひと。
③守る
体にとって悪いものの侵入を防いだり、環境の変化から体を守ったりする働きがある。
気を補うと粘膜が強くなって花粉症のかゆみなどの症状が激減したり寒冷じんましんを防いだりできる。
悪意や邪気をはねのける力でもある。
④固める
体の中の大切なものが外に漏れ出ないようにする働き。
ホルモン剤を使ってもよくならない不正出血が気を補うと一発でおさまることもよくある。
気が不足すると秘密も守れず、口が軽くなる。
⑤変換する
食事から栄養を取り出したり、気血を作り出す力。
たくさん食べても痩せてしまう、トレーニングを頑張ったりプロテインを飲んだりしても、筋肉がつかないといった人はこの変換する力が弱い。
学んだ知識を生かして新しいアイディアを生み出すこと、ひらめきや発想力の根源。
◎漢方では「血」と「気」はお互い補いあって
一緒に流れるのが血流と考えている
【体質について】ー3つのタイプー
漢方の世界では基本的な体質で、
かつほとんどの女性がこの3つの体質のどれかに当てはまっている。
・気虚体質 → 血流がつくられない
・血虚体質 → 血流が足りない
・気滞 瘀血(おけつ)体質 → 血流が流れない
気虚体質チェック
□疲れやすい
□かぜをひきやすい
□足がむくみやすい
□トイレが近い
□よく息切れをする
□軟便・下痢がある
□冷え性
□声が小さい
□胃もたれしやすい
□満腹まで食べる
□新陳代謝が悪い
□朝食が欲しくない
□やる気が出ない
□決めたことが続けられない
□舌の色が淡い、縁に歯がたがついている
血虚体質チェック
□動悸がする
□爪が薄い、割れやすい
□物忘れが多い
□顔色が白い、ツヤがない
□乾燥肌
□生理不順
□抜け毛、白髪が多い
□貧血立ちくらみがある
□かすみ目、疲れ目がある
□手足のしびれ、筋肉のけいれんがある
□眠れない、熟睡できない
□耳鳴りがある
□不安になりやすい
□自分に自信がもてない
□舌の色が淡い、舌を出すとプルプル震える
気滞 瘀血(おけつ)体質チェック
□口の中に苦い味がする
□下痢と便秘を繰り返す
□偏頭痛がよく起きる
□喉にものがつかえた感じがする
□生理前にお腹が胸が張る
□溜息をよくつく
□シミ・そばかすが多い
□慢性的な肩こりや頭痛がある
□生理痛が酷い・塊がある
□顔や唇の色が暗い
□下肢の静脈瘤が目立つ
□ストレスに弱いと感じる
□イライラしやすい
□自分の感情がコントロールできない
□舌先が赤い、裏側に太い静脈が蛇行している
3個以上チェックがつけば、その体質の傾向、
5個以上チェックがつけば、すでにその体質になっている可能性が高い
気虚体質の人
=エネルギーが足りないので、何をするにも疲れるし億劫になる。
ごはんを食べると、血流が消化に取られてしまって強い眠気が出るのが特徴
この体質の人は
無理に頑張らず体質を改善すること
問題の根本は胃腸の不調から引き起こされている。
気も血も胃腸で食物からの栄養素が取り出されることが始まりだから。
(=胃腸の弱さは血流をつくれないということ)
◆〔西洋医学〕血流が作られる仕組み
食物から消化吸収したブドウ糖が全身の細胞に運ばれ、
細胞内のミトコンドリア内で空気中の酸素を利用して
燃やされ、人間を動かすエネルギー(=東洋で言う「気」)を作り出す。
そのエネルギーと食物からの栄養素を使い骨髄の造血幹細胞から血液が作りだされ、全身を流れる。
◎胃腸に負担をかけない暮らしをすること ⇒ 体質改善
血虚体質の人
= 生理トラブルに振り回される傾向、夜に眠れなくなる特徴がある
血が作られる夜にぐっすり眠ること。
鉄を摂取することで血流を増やす!
気滞 瘀血体質の人
=ストレスを抱え、イライラする症状
運動したり、意識的に深い呼吸をすること。
◎女性の血液不調は血流が作れない、
気虚タイプから始まるのがパターン。
まず、気虚体質の改善(=胃腸の調子を整える)
が必須である。
【努力のタイミングについて】
◎自然のリズムに合わせて生活すること
◆陰と陽を整える
◆漢方の体内時計「子午流注(しごるちゅう)」に合わせる
◆女性は月経周期に合わせる
◆四季の変化に合わせる
◆陰と陽を整える
『陰陽』は、世界も、人間の体も、精神もあらゆるものすべてが陰と陽の二つの力で構成されていて、静かな陰と活動的な陽のバランスで成り立っている、という東洋の様々な思想・理論の原則的考え方。
【陰】 【陽】
夜 昼
秋冬 春夏
月 太陽
静 動
冷 熱
物質 エネルギー
◎陰と陽が整うことは、体と心の充実そのものにつながる
夜にしっかり眠ることで、陰が回復し、昼に元気に活動できれば、それは陽が充実していることを意味する。
毎日の「夜=陰」と「昼=陽」の過ごし方が
一カ月を形づくり、
一年の「秋冬=陰」「春夏=陽」につながり、
人生の陰陽の充実につながる。
人体の要である血は陰に属し、
さらに、漢方では女性の存在は陰とされている。
→眠らないと血がつくられず、増やすことができない。
→眠らずに過ごすことは、女性である自分という存在を傷つけること。
=睡眠は優先するべき大切なこと
★睡眠を整えたうえで一日の自分の生活を体がもっている自然のリズム(=体内時計)に合わせると健康度が高まり、楽に生きられるようになる。
◆漢方の体内時計「子午流注(しごるちゅう)」に合わせる
「子午」は時刻、「流注」は体内の血や気の流れを意味する
子午流注では、一日24時間を12等分し、2時間ごとに活発に動く各臓器が当てはめられている。人間の生理機能と自然のリズムとを合わせた古代の時間治療学。
※季節で昼夜の時間が異なるため、現代と昔とは時間の計り方が違う(現代の時刻とズレる)
5時~7時:大腸の時間 朝1杯の水を飲んで快便を目指す
7時~9時:胃の時間 食事をするのに最も適した時間
9時~11時:脾(消化器)の時間 頭も体も動かすことで高いパフォーマンスを発揮する時間
11時~15時:心と小腸の時間 30分以内の昼寝をするといい時間
15時~17時:膀胱の時間 おしっこを我慢しないようにする
17時~19時:腎の時間 陽と陰が切り替わる時間。仕事を切り上げる
19時~21時:心包の時間 軽い運動(ヨガやストレッチ)や入浴するのに良い時間
間接照明に切り替え、ゆったりお茶を飲む時間を作るといい
21時~23時:三焦の時間 胃腸を休める時間
23時~1時:胆の時間 23時までに寝ると体と心に絶大な効果あり
1時~3時:肝の時間 血流にとって最も大切な時間。この時間に熟睡する
3時~5時:肺の時間 朝の光をあびる
◆女性は月経周期に合わせる
月経周期は、女性が毎朝起きた時の体温を測る基礎体温で、低温期と高温期の二相に分かれ、これが陰と陽である。
この陰陽にはホルモンがかかわっており、
生理からエストロゲンが増えていく時期が低温期。
エストロゲンがピークになると転換である排卵がおきてプロゲステロンが生まれて増えていく時期が高温期。
月経周期は5つにわけることができ、それぞれの時期でホルモンのバランス・陰陽のバランス・血流の状況も変わってくるので、時期で対策も変わる
・デトックス期
・キラキラ期
・転換期
・フラット期
・イライラ期
≪デトックス期≫(生理の経血が出ている期間)
生理痛をなくすこと
生理は、古くなった血と気を1カ月に1回外に出す時。
このデトックスが上手くいかないと、古い気が残って滞り、汚れた血が体にたまった状態になる。
反対に多すぎて沢山でてしまうと、気が足りなくなり(運気まで悪くなる)、血が不足した状態になる。
まず、自分の生理の状態を見つめ直し、生理の状態を改善させること
生理痛は本来ないもので、あるとしたら原因は子宮が冷えている。温めて改善すること。そして無理せずに過ごす。
≪キラキラ期≫(生理が終わって排卵までの期間)
5つの時期の中でもっとも体調がよく、女性らしさが発揮される時期
楽しむことや自分を見つめること、あるいはチャレンジすることに重点を置くといい
≪転換期≫(排卵を境に陰陽が切り替わる、約3日間)
エストロゲンという卵胞ホルモン(陰)が転換期に減ってプロゲステロンという黄体ホルモン(陽)が生まれて増えていくという、ホルモンの主役が切り替わる時期。
ストレスをとにかくためないことで、陰陽転換が上手くいく。
≪フラット期≫排卵後から月経までの前半期間
からだはむくみやすく、溜めこむ時期なので、ダイエットには不向きの時期
≪イライラ期≫排卵後から月経までの後半期間
体がだるさや肌荒れ、便秘、頭痛等のトラブルが出やすい時期
幸福感をもたらすホルモンも減ってしまい、イライラする等、心にも影響が出やすい。
大事なことはこの時期には決めず、意識的にゆったりとした呼吸をするといい。
以上、内容についてまとめました。
まとめてみると、
胃腸の調子を整える・しっかり眠る・生活リズムを整える、という今や当たり前に大事だと誰もが認識していることが書かれていますが、
本書は血流の仕組みと漢方の考え方に基づいて生活習慣を整えることの説明がされているので、
新たな視点から体を整えることについて見つめ直せる本だと思いました。
夜つい夜更かしして、翌日、食欲のコントロールが出来なかったり、
物事に集中できなかったり、
生理痛が当たり前で自分は生理の重い体質なんだと思って毎回鎮痛剤を飲んでいたり、
体の調子が悪い時に無理して動き回ってしまったり、
改善の余地があるのに、体の声を聞かずに、過ごしてきたことが沢山あり、私の不調を作っていたのだと本書を読んで気づきました。
このまとめが
本が気になっていた方や身体の不調に悩んでる方の参考になればと思います^^
では。